新年明けましておめでとうございます。
平素は協会活動にご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
これもまた会員各社のご努力の賜物であることを心より感謝し、今年も業界運営に
尽力してまいります。
年頭にあたりご挨拶申し上げます。
昨年を振り返りますと、大きく世の中の動向が変化した一年であったと感じています。
特に政治の世界では大きなうねりが生じ、世界では分断が肥大化し、人々の生活に
不安の波が押し寄せる一年であったと記憶します。
当然、世界の乱れは日本にも影響を及ぼし、私たちの生活にも大きな不安を運んで
きているのは明らかです。
「国民のため」というスローガンを掲げてあらゆる政策論や討論を重ね、税金を
つぎ込んでいる割には国民にゆとりや幸福感が芽生えてこないのは何故でしょうか。
素晴らしい国民性を持っている日本という国に、素晴らしい未来が見えてこないのは
どうしてなのでしょうか。
一昨年は出生数が70万人を切りました。
おそらく去年はもっと少なくなるのではないかと危惧しています。
以前にも申し上げましたが、子供が増えるかどうかは「金銭」ではなく「希望」です。
未来に希望を見ることができるかどうかが出生率を決定します。
このままいくと、10年後20年後には年金もインフラも崩壊しかねない状況になる
ことは容易に想像できます。
何としても経済を立ち直らせることが必要です。
経済の復活は当然ステンレス業界の繁栄にも大きな影響を与えます。
そのためにも、なぜこのような状況になってしまったのかを検証し改善しなければ
なりません。
その要因はいろいろあるでしょうが、その一つに
「昭和の恩恵の上に胡坐をかいた」
という事がポイントの一つではないかと考えます。
戦後、昭和22年から3年間で約800万人もの子供が生まれ、焼け野原の状態から
僅か30年ほどの間にGDP世界第2位まで押し上げたこのエネルギーは、まさに
世界でも類を見ない躍進であったはずです。
世界に誇れる多くの技術や商品が目覚ましい勢いで発展してゆく様は、コンプライ
アンス違反をおこしながらも驚異的な成長と成功であったと記憶します。
しかし、やがてその勢いもバブル崩壊とともに暗黒の状況へと一変してゆきます。
そして昭和から平成へ。
その平静を振り返った時、日本でどのような産業が芽生え、技術開発や世界を驚かす
ような商品が生まれたのか。
そう考えたとき、「昭和」の恩恵を超えるものは少なく、その代わりに経験したこと
のない自然災害や、山一やリーマンにみられるような大きな破綻が起こった時代で
あったと記憶します。
また政治も激しく変化し、経験したこともない災害の中で行き詰まり感が蔓延して
いったような時代でした。
さらにコンプライアンスやハラスメントのような人権擁護、労働を制限する法案が
多く出現し、その過剰解釈のために未来に対しての勢いや勇気がそがれるような
環境に変化してゆきました。
その結果、令和の今、失われた30年の揶揄しながら、経済の立て直しに取り組んで
いるのが実情です。
昭和から得た大きな財産を、伸ばすことなく、「多様性」や「ゆとり」というワードに
乗っかり、自己都合の主張を繰り返す国の歩みが、結果的に経済発展や本当の意味
での「ゆとり」をもたらさなかったように思います。
私たちは今一度、シンプルに原点を見つめなおし、同時にあるべきビジョンを明確に
描き、一生懸命働くことが求められているのだと思います。
それは「昭和」のように、長時間がむしゃらに働くという事ではなく、楽しく没入
するような環境を創り、仕事が好きだと感じる職場を構築することだと考えます。
そしてその結果、社会にたくさんの「希望」が見えてくれば、自然と未来に対しての
安心感が生まれてくると確認します。
「昭和」の良い部分を取り入れ、先進的な「令和」の時代に反映させることが重要
なのではないでしょうか。
まだまだ大変な時代が続きそうですが、国の復活とともに業界も盛り上がることを
心より期待しております。
皆様には改めて協会活動のご協力をお願いするとともに、協会及び各企業様の益々の
ご発展を祈念しました年頭のご挨拶とさせて頂きます。
全国ステンレス流通協会連合会
会長 青山 雅雄