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会長メッセージ
暑中お見舞い申し上げます。 |
毎年のようにエスカレートする異常気象は、今年もまたその勢いを増して、今までに |
経験したことにないような状況が私達を悩ましています。 |
業界の皆様におきましては、体調を崩しやすいこの気候に十分に配慮され、健康に |
過ごされることを切に祈念いたします。 |
そして現在、地球規模の災害が各国で頻発し、戦争も終点が見えないまま世界的に |
不安定な未来に進んでいるようです。 |
そのような状況の中でステンレス業界も、先が見えない手探状態が続いている |
ような気がします。 |
エネルギーや人件費の高騰・残業制限・人材不足・配送問題・コンプライアンスや |
ハラスメントの行き過ぎた管理・外材の流入 等々が不安材料に拍車をかけています。 |
ステンレスが右肩上がりで成長している時代ならまだしも、量的に低迷している |
昨今の状態を考えると、上記した要因はとても重く私達の商売にのしかかって |
いるのは間違いのない事実かと思います。 |
その為に、鮮明な未来を描きにくくなり、夢のあるビジョンを創造できなくなるのは |
当然のことだと考えます。 |
将来の姿を自信をもって描けないということは業界にとって大きな不安を隆起し、 |
結果各企業に利益をもたらさないことにもなりかねません。 |
しかしながら私たちは、このような混沌とした時代を生き抜いてゆかねば |
なりません。 |
未来に向けて、それぞれの企業が、いろいろなアイデアをもって拡販することは |
もちろんですが、業界としてステンレスの優位性を社会に向かって発信してゆく事が |
求められます。 |
浴槽やキッチンなど、以前はステンレスをメインとした商品がCMでよく流れた |
時代があります。 |
色々な雑誌などにもステンレスの商品がたくさん掲載されていました。 |
そのような一般社会にむけたPR活動は、その商品だけに限らず様々なステンレス |
素材にも興味が生まれ、あらゆる場面で使用されていたことを記憶します。 |
そもそもステンレスは代替品のある金属です。 |
ここ数十年の間にステンレスからプラスチックやガラス、石材や木材 |
に変わってきた現場を多く目にしました。 |
そしてそれらが戻ってきたことはほとんどないのが現実です。 |
私たちは今、深く、広く考えることをしなければならない時代に生きています。 |
違う素材に変わってしまったものを、このすばらしい金属「ステンレス」に |
今一度興味を持ってもらうことが必要であると考えます。 |
新しい用途開発ももちろん必要ではありますが、そもそもステンレスが伸びてきた |
背景は、切り板一枚・条鋼等のカット品など、数百グラムから数キロのニーズを |
丁寧に対応してきた上での数量であり、その小さな積み重ねと |
手間が今のステンレス市場を形成してきたのは歴史的事実です。 |
大きな物件ももちろん重要ですが、先人たちが築き上げてきたステンレスの |
小ロッドの販売を増やしてゆく事が基本だと考えます。 |
今一度ステンレスの優位性を社会に呼びかけ、興味を持ってもらい、 |
少しでも使って頂く数を増やすPRをしていく必要があると考えます。 |
一つ一つは少量かもしれませんが、その数が集まれば、それは大きな量に |
なって、この業界をうるわすものになると確信します。 |
ステンレスは耐食性とその美しさで、他に類を見ない素晴らしい金属です。 |
20年、30年経っても、ノンメンテナンスでも、その美しさと耐食性にゆるぎない |
普遍性をもつ奇跡のような金属です。 |
他にこのような優れた機能を持つ素材をあまり見たことはありません。 |
この素晴らしい金属に関わっている多くの企業と人々が、自信をもって |
社会に向かってPRしてゆく事がとても重要であると思っています。 |
各地区の協会活動に是非とも参加していただき、コミニケーションを深め、 |
色々な知恵を出し合っていければ、この混沌とした時代を乗り越えられる |
未来が生まれるはずです。 |
今後とも、ステンレス関連業界の皆様におかれましては、倍旧のご協力を |
賜りますようよろしくお願い申し上げますと共に、各地区流通協会会員各社 |
様の益々のご繁栄を祈念致しまして暑中ご挨拶とさせていただきます。 |
全国ステンレス流通協会連合会会長
(株式会社スチール 代表取締役社長) 青山雅雄